ureta.net

{content.title}

三頭山・蛇の湯温泉たから荘

東京にも秘湯があるらしい。

日本秘湯を守る会の会員宿である「蛇の湯温泉たから荘」が日帰り入浴をやっているというので、山を登ったのあとに寄るプランを考えた。

奥多摩湖から三頭山に登り、檜原都民の森をのんびり歩いて下山。売店で名物の三頭だんごを食べたあと、蛇の湯温泉たから荘を目指す。

奥多摩湖から尾根をたどっていくコースは少しきついのだけど、東京の水はどうやって飲めるようになってるのか?を読んで、奥多摩湖を見たくなった。奥多摩湖の正式名称は「小河内貯水池」(おごうちちょすいち)で、東京の人たちに安全な飲み水を届けるために作られた人造湖だという。

このでかい水と林が、人の手によって作られたものだと思うとニヤニヤする

ニヤニヤしてたらバスを乗りすごした。

とぼとぼとバス停まで戻り橋を渡る。三頭橋を渡りきったところにあるはずの登山口を見つけられなくてあせった。これが登山口だった。藪の中を進んでみる。

茶色い。人気がないらしく、ここから山頂まで誰にも会わなかった。

登頂。おじさんたちがビニールシートをひろげて宴会をしていて平和だった。

ブナの路を通って下山する。明るい雰囲気で歩きやすくいい道だった。

沢沿いから三頭大滝(とトイレ)を目指す

シカがこっち見てた

三頭大滝へ到着。橋から滝を眺める。細長かった。

ここからはウッドチップが敷き詰められた歩きやすい道になる。
あとはのんびり歩いて売店でだんごを食べるだけ…と思ったら、ぱた、と頬に水が落ちてきた。

天気予報で雨が降ることは事前にわかっていた。
少しくらいの雨ならレインウェアをためすのにちょうどいいな、なんて思っていた。

だけど想像していたものとは違って、ガチ雨、土砂降りがいきなり始まった。雷鳴もきこえる。 パニックでレインパンツがうまく履けず、服がどんどん濡れていく。曇ってきた時点で着ればよかった。レインパンツの穴に靴が通らない。うう…

なんとかウェアに身を包み、売店にたどり着く。
売店はすでに雨宿りの人でいっぱいだったので、だんごを諦めて屋根のあるバス停まで歩いた。

檜原都民の森には、数馬バス停までの無料送迎バスがある。
今回の目的地である蛇の湯温泉たから荘は数馬バス停から徒歩 2 分で行けてちょうどいいのだ。

温泉に到着

到着!

入口の前でザックやウェアを拭いて引き戸を開けると受付の方が出てきた。
日帰り入浴料の 1,000 円を払い、受付前に積まれているタオルを借りて脱衣所へ向かう。

女湯は貸切状態だった。脱衣所に着いたときにはふたりの先客がいたが、ちょうどあがったところだったようで入れ違いになった。

浴室は 4 人ほどでいっぱいになりそうな小ぢんまりとした空間ではあるけれど、壁二面が窓になっていて開放感がある。窓を大きく開けると、雨と森の香りがした。

帰り際に受付の方から「雨止みましたね、すごい雨でしたね」と声をかけていただく。お世話になりましたとお礼を言って宿をあとにした。雨はすっかり止んでいた。

ずっとここにいたい…と思うような良いお湯と空間だった。